脇山さとみ陶展「ダーシェンカ」について
この案内状を手にした時、
おおよその人は「ダーシェンカって誰?」と思うでしょう。
その疑問は当然の事です。私も手にした案内状に「メアリー」と書いてあれば最初に思う疑問です。
さて、そのダーシェンカについて
出自は1冊の本にあります。
「作カレル・チャペック(チェコ1890-1938)ダーシェンカ」です。
チャペックの愛犬イリスの産んだ子犬をモチーフに書かれた絵本です。
生まれたばかりのダーシェンカ、子育てをするイリスと共に、成長を助け見守るチャペック
この絵本の最後は、子犬が新しい飼い主の下へ行くときの心得を語るチャペックの言葉で終わります。
そして、そこからが私の作るダーシェンカの始まりです。
私はとても意地悪です。
子供の頃に大好きだった絵本に
「みつばちじいさんのたび」と言う本があります。
修行中の若い魔法使いが腕試しに、汚くて貧しい蜜蜂と暮らす老人に夢を叶えようと申し出ます
色々と悩んだ末に老人は、優しい夫婦の赤ちゃんになることを望んで叶えられました。
修行中の魔法使いも月日と共に一人前の魔法使いとなり、
ふと若い頃を思い出し、赤ちゃんになった老人を訪ねます。そして、彼は汚くて貧しい蜜蜂と暮らす老人に再会するのでした。
はい、とてもありがちな話ですね。子供の頃、この老人が大好きでした。
すくすくと育った子犬のダーシェンカ
つまずき悩み、中年になり、狡さも覚え・・・それは当たり前の事でしょうね。
私は純真無垢な生まれたてのピカピカした命も大好きです
でもそれ以上に、折れ曲り皺だらけな姿を愛おしく思います。
私の住まいから、西に向かうと長い坂道になります。ひと駅近く続く上り坂です。
空気の抜けた自転車で重いペダルを踏み進むのは容易ではありません。
作品を作るという事は、こんな事のように思います。
その後の下り坂には、要注意です。
いつまでも、分厚い手袋の中から模索するような拙さと後悔に恥ずかしさを隠せずにおります。
2015年10月20日
脇山さとみ
この言葉を読んだ時、ゆうえいは涙しそうになりました。
少しだけですが、さとみちゃんの中を覗けたような。
明後日からです。