2010年2月 大阪不二画廊に於いて 二名さんの竹の中
ひょんなご縁で、田中智子さんと出会い、確か、その時には、もうギャラリー佑英での個展を依頼していた。
常設は、作家ものの器を中心に並べているギャラリーの棚やら、什器をほとんど撤去しての個展。
「晴天小雨」と題して、2009年9月に開催。
3体の等身大の乾漆の立像と、小型の陶漆のオブジェ、共に、
人なのか、動物なのか、生きているのか死んでいるのか、わからない。
11月の「日向燗」展にも、参加。
届いたものは、やはりそう。
田中智子は個性を大切にしている。
と、いうか、大切にするとか、しない以前の話で、彼女の底でずっと流れているのだろう。
そういった作品は、
安心感がある。
伸び伸びしている。
作品を見てゆうえいが最初に発した言葉は、
「筒井康隆の世界のよう。」
誰かのよう、なんていう言葉は失礼かもしれないが、
死と生が交差していたり、現実と非現実が入り混じっている、というような小説が多いように思う筒井康隆を彷彿させる。
そんな感じだ。
カチカチになってやってきた彼女の肩から力がフッと抜けた。
昨年9月 於いてギャラリー佑英